個別指導の塾に通い始めてから、息子の顔つきが変わってきたと思う。今まで、どこかぼんやりした表情を受けることが多かった息子。だが、個別指導の塾に通うと宣言して実際に行き始めてからは、だんだんと引き締まった面構えになってきた。母親ながら、たまに息子のことを「凛々しい」と感じる瞬間すらあるくらいだ。学校から帰ってきて鞄を置き、こちらが何も言わなくても塾用の鞄を持って出かけていく。そんなことが、とても大きな成長のように思えるのである。
個別指導の塾に息子を入れたのは、おそらくこの子には個別指導の塾の方が向いているだろうという私の判断であった。授業参観などで息子を見ていると、なんだかいつもぼんやりとしている。興味のある授業は積極的に取り組むのだが、問題が苦手だったり、好きではない科目だと黒板をまともに見ようともしない。この状態でいいのか、と思っていたが、特に成績が下がると言うこともないので放っておいた。しかし今年は高校受験。塾に通わなければ志望校は難しいと言われ、私は塾を探し始めた。そこで見つけたのが、今の個別指導の塾なのである。
個別指導の塾を見つける前、私は息子を駅前にある大手の進学塾に入れようと考えていた。この塾はとても評判が良く、料金もリーズナブルなのだ。近所の友達の子も、この塾に通ったことで高校に合格することができたと言っていた。この塾なら息子も楽しいだろう…と思ったのだが、塾の指導方法が学校と同じ集団での授業になることが気になった。高いお金を出すのだから、ぼんやりしてもらったら困るのである。とりあえず他の塾も調べてみようと思い、辿りついたのが個別指導の学習塾だったのである。
個別指導の学習塾は、駅前にあった。どんなものなのか…と思って見学に行くと、そこでは講師と生徒のマンツーマン授業が行われていた。解らないところを徹底的に教えてもらえるこの授業形式なら、息子もついて行けるだろう、そして、苦手意識の克服につながるのではないか。そう思った。
個別指導の塾のことを息子に話すと、息子は「通ってみたい」と素直に言った。反対に、学校と同じ指導形式の塾はイヤだとも言った。やはり子供によって向き不向きがあるのだろう、ちゃんとそれを考えて良かった。そして生き生きした息子を診ると、個別指導の塾に通わせて本当に良かったと思うのである。